入江相政

 退位論を持ち出したとされる三淵忠彦について

最高裁判所の判事については三淵忠彦氏に×印をつける 『入江相政日記 第4巻』(165p) 原文は旧かな入江相政日記〈第4巻〉―昭和23年1月~昭和25年12月入江 相政 朝日新聞社 朝日新聞社 1994-10by G-Tools

東京裁判、死刑執行の噂

入江日記によるとこの日、明朝に東京裁判の絞首刑の執行が行われるという噂が流れる。『入江相政日記 第4巻』(120p) 入江相政日記〈第4巻〉―昭和23年1月~昭和25年12月入江 相政 朝日新聞社 朝日新聞社 1994-10by G-Tools

キーナンとの御陪食

キーナンが26日に帰国するのを前に天皇と会食 入江日記には「キーナンとの御陪食がなかなかおかかりになり」とある。『入江相政日記 第4巻』(119p) 原文は旧かな入江相政日記〈第4巻〉―昭和23年1月~昭和25年12月入江 相政 朝日新聞社 朝日新聞社 1994-10by …

宮中の様子

「入江日記」による宮中の様子 ラヂオのスイッチを入れると丁度極東軍事裁判の判決を言っている。広田、土肥原、松井、武藤、東条の五氏に絞首刑、東郷氏二十年、重光氏七年、他は終身禁固刑ということ。木戸さんが絞首刑にならなくて本当に結構だった。今夜…

文化の日の御製へのマスコミの反応について

今年から明治節は無くなったのだが、様式は全く旬祭と同じ御拝があらせられた。昨日御製五種が発表されたが、我々の予想通り朝日が文化に関するもの御二首載せた。時事には五首全部謹載したが、他は全く何も書いていない。これは今時OPENで発表すればこうな…

芸術院の会食

谷崎潤一郎、柳田国男、佐藤春夫、野上弥生子は欠席 カメラマンが写真を写したりして正午過から御陪食。一時に行って見ると御茶の席へお移りになった所、話しはいい工合に進んでいる。お上の左の方へ順に森戸文相、志賀直哉、長谷川如是閑、正宗白鳥、辰野隆…

林敬三侍従次長と退位問題について

森岡君の事を頼もうと思って林次長に会わうとしたが、千客万来でなかなか会えない。午后そうそうやっと会える。非常に喜んで下され、あと色々御退位問題についての其後の動向についても話して下さる。 『入江相政日記 第4巻』(80-81p) 原文は旧かな入江相政…

「腹が減った」とおっしゃった天皇

雨はなお降っているが四時半から小雨の中をゴム長に御傘で御出ましになる。千条園から嚶鳴亭、千条園をお抜けになる頃雨が音を立てて降って来たが又間もなく小降りになった。方々で植物をお採らせになる。斎藤君が掘る。霧の中を七時に還御。それから御入浴…

宮内府の人事交代に対する反応

三井、鈴木両氏と八時半過迄話し、加藤次長に呼ばれて次長の家へ行く。いろいろ御馳走になり、酒を飲み乍ら今度の宮内府の人事について色々聞き皆で歎く。長官、次長、侍従長と一遍に行ったら一体後はどうなるのだろうか。実に馬鹿馬鹿しいつまらないことで…

昭和天皇、47歳の誕生日

天長節祭の御代拝は永積さん、十時十分から我々の拝賀、続いて皇族、旧皇族、大勲位以下、庁舎の宮内官という風にいつものように御行事は進む。この頃少しお疲れのように拝したのでうかがって見たが、そんな事はないとの仰せ。その後旧奉仕者にお会い遊ばさ…

バリー・ファリスとの会見

バリー・ファリスは米国ハースト系新聞のINS通信編集幹部。 今日のフアリーバリスはインタナショナルニュースサーヴィスの主筆でマッカーサーの選挙の有力なるものの由、随分つきつめた事をうかがった由。例えばルーズベルト大統領の親電を事前にお聞きにな…

能登からの勤労奉仕団

両陛下御徒歩で御文庫にお帰りの御供をする。花蔭亭通用門前で例の大里ふさ女史の率いるのとの勤労奉仕団に賜謁、大里女史は段々に感激して例により土下座して「何卒お身体を御大切に遊ばしますよう、私どもはお上お一方を力に生きているのでございますから…

片山内閣退陣に対する宮中の反応

十一時過に片山総理拝謁、辞表捧呈、一時間ほどかかる。とうとうこの内閣ものたれ死にをして了った。宮内府に対して無理解な干渉をしたものの当然の末路であろう。 * 「無理解な干渉」とは片山哲は宮内府を他と同じように総理庁外局とし宮内庁としたこと、…