昭和天皇、47歳の誕生日

天長節祭の御代拝は永積さん、十時十分から我々の拝賀、続いて皇族、旧皇族、大勲位以下、庁舎の宮内官という風にいつものように御行事は進む。この頃少しお疲れのように拝したのでうかがって見たが、そんな事はないとの仰せ。その後旧奉仕者にお会い遊ばされて後、出御を予想して参賀して去らない所へ侍医寮屋上に立御。御帽をふって万歳に対えさせらる。昨日坂口安吾の不とどきな一文を読み、今朝の時事の馬鹿な社説に頗る不愉快であったので、この時すっかりいい気持になって了う。

＊　坂口安吾の一文とは時期的にこの年の１月に発表された「天皇陛下にさゝぐる言葉」か？
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『入江相政日記　第４巻』(48ｰ49p)　原文は旧かな

入江相政日記〈第4巻〉―昭和23年1月~昭和25年12月 入江 相政 朝日新聞社 朝日新聞社 1994-10 by G-Tools