シーボルトと芦田の会話,芦田の発言

このとき芦田首相は昭和電工事件で辞職したばかり

「総辞職の決定を報告するため陛下にお会いした時、陛下は裁判の判決がわかるまで東京を離れるつもりはない、と申された。その時の陛下の口調と態度から、もしや退位を決意されたのではないかと直感したのです」

「それで困っています。もし陛下がお辞めになるとすると、代わりに立派な摂政を見つける問題が起きますが、わたしの感じでは秩父宮高松宮も国民の人気がないので、適任だと思えないのです」

秦郁彦裕仁天皇五つの決断』(203ー204p)

4062011271裕仁天皇五つの決断
秦 郁彦
講談社 1984-01

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