能登からの勤労奉仕団

両陛下御徒歩で御文庫にお帰りの御供をする。花蔭亭通用門前で例の大里ふさ女史の率いるのとの勤労奉仕団に賜謁、大里女史は段々に感激して例により土下座して「何卒お身体を御大切に遊ばしますよう、私どもはお上お一方を力に生きているのでございますから」と涙乍らに申し上げていた。泣かざるものはない。久しぶりに実にいい気持で私も泣いた。

入江相政日記 第4巻』(29p) 原文は旧かな

4022610441入江相政日記〈第4巻〉―昭和23年1月~昭和25年12月
入江 相政 朝日新聞社
朝日新聞社 1994-10

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